自利利他の教え
親鸞聖人の「自利利他」の教え
仏教に「自利利他」(じりりた)という言葉があります
まず自分が悟りを開いて、そして他人を悟りへと導くという意味です
「自利利他」の精神は、仏様の姿とも言われます
仏教の目的は、自分が悟りを開いたらそれで終わりでなく、次に同じ苦しみを持った人を救おうと働く姿です
この「自利利他」を他人を幸せにする(利他)ままが、自分の幸せ(自利)となる、と読まれる方もいます
「利他」の精神は、『大悲心』の姿です
親鸞聖人の『正像末和讃』に、
如来の作顔(さがん)をたづぬれば
苦悩の有情(うじょう)をすてずして
回向(えこう)を首(しゅ)としたまひて
大悲心をば成就(じょうじゅ)せり
とお示しくださいます
仏様というのは、悩み苦しみ悲しんで不安の中に生きている私を捨てることはできないと、私の苦悩を取り除くという大きな慈悲を完成されたのだとおっしゃいます
仏様のように、苦しみ悩んでいる人に手を差し伸べてあげることができますでしょうか
いや、そう努力しなければならない
自分が自分がではなく、幸せを他人に与えられる人こそが、自らも幸せを得ることができるのです
柔道の創始者、嘉納治五郎先生は「精力善用 自他共栄」とお示し下さっている事も同じ精神だと思います
仏教は行学(ぎょうがく)と言われます
つまり、体験の教えなんです
実践してみましょう
「利他」の精神で、まちづくりに今後とも精進していきます