三世因果の教え②
釈尊の数ある経典の中に『因果経』があります
「前世の因を知らんと欲すればその現在の果を見よ。
後世の果を知らんと欲せば現在の因を見よ。」
解説:無窮(むきゅう)の過去と永久の未来を含んだ現実!
過去の自分の姿を見たいと冥界の存在を考えなくとも、私たちの日々の生活する現実も生命の流れの上に輪廻転生の世界を感じる。
仏教の第一歩は、実に「現実」からであり、「自己自身」を出発点とします。自己を抜いての教えもない。
「仏道を習うというのは自己を習うなり」(道元『正法眼蔵』)
因果応報という言葉は皆さん習ったことがあり、知っていることでしょう。
この世だけでの因果の応報と考えています。しかし、
仏教での教えは、現在だけの因果ではなく、過去と現在と未来の三世を貫いての因果の応報を説きます。