法鏡に映し出された自己
『教行信証』に「夫れ真実の教を顕さば則ち大無量寿経是なり」と説かれています
『きょうぎょうしんしょ』とは親鸞聖人の著された教本です
「それ しんじつのきょうを あらわさば すなわち だいむりょうじゅきょう これなり」と読みます
『大無量寿経』とは浄土三部経(大無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経)の中でも一番の根本経典です
『大無量寿経』の中に「心常念悪 口常言悪 身常行悪 曽無一善」と我々の真実の相が示されています
「しんじょうねんあく くじょうごんあく しんじょうぎょうあく ぞうむいちぜん」と読みます
心で常に悪いことを考え 口では常に悪いことを言い 身体で常に悪いことを行い 未だかつて一度も善いことをしたことがないと言う意味です
とても厳しいお言葉です
そうかもしれないが一度や二度はいいことぐらいしたことあるぞと反発したくなったのではないでしょうか
だから仏教は罪悪観念が前向きでないから好きになれない ついていけないと思ってしまうのかもしれません
しかし、決して仏教は善行を否定しているわけではありません、逆にどんどんと善行を勧めている教えです
ただ 法鏡(仏教の教え)に映し出された自分の相 すがたはこうだぞというわけです
無心になって善行を積んでみてください その先にきっと気がつくものがあると思います
次回は大無量寿経の言葉から紐解く真実の自分のすがたを見てみたいと思います 合掌